作品検索

作品紹介

歌舞伎十八番「鳴神」 美女と怪龍

Singing God

1955(昭和30年)/10/3公開 99分 モノクロ スタンダード 映倫番号:1884 
配給:東映 製作:東映

歌舞伎十八番「鳴神」の映画化で、北山戒壇堂建立事件をめぐる朝廷、叡山の悪僧、庶民の姿などを描きながら、鳴神上人という高僧が絶世の佳人・たえま姫の魅力に堕落僧となる、目も彩な人間模様を浮彫りにした絢爛絵巻。

歌舞伎十八番「鳴神」 美女と怪龍
(C)東映

ストーリー

江戸、河原崎座で民衆は「雷神不動北山桜」の舞台を食い入るように見つめていると、そこに大勢の農民が雨を降らしてくれと押しかけて舞台は一転して現実へと移る…。三条天皇のお妃がご懐妊したとき、関白・基経の命を受けた高僧・鳴神上人は難行苦行の祈祷の結果、男子誕生に成功する。だがその恩賞として北山戒壇堂の建立を関白に約束させていたにもかかわらず、野心家の早雲王子はその約束を反故にしてしまったのだ。これに怒った鳴神上人は三千世界の龍神を法力で閉じ込め、天下を干ばつにしてしまった。雨が降らず困り果てた農民たちは朝廷へ押しかけて陳情、朝廷も急ぎ陰陽師の安倍清明に占わせたところ、鳴神の法力を解くには遊仙叢という唐文を読む以外にないと告げられた。だがこれを読めるものはただ一人、才色兼備の雲のたえま姫以外にはいなかった。早速朝廷に呼び出されたたえま姫は、自分がずっと前から慕っている文屋豊秀との縁組を約束させ、この依頼を引き受けることに。北山の麓に着いたたえま姫は、みよし、うてなと共に、深山幽谷の滝壺に辿り着く。龍神を閉じ込めたこの滝つぼで鳴神上人の行が続く中、姫たちはまず弟子の黒雲・白雲を酒と色気で惑わし、ついに鳴神上人の元で情緒纏綿と口説き始めた。最初は誘惑に堪えていた上人だったが、遂に負けて酔いつぶれてしまう。そしてたえま姫は懐刀で滝壺のしめ縄を切り落とした…。

歌舞伎十八番「鳴神」 美女と怪龍
(C)東映
ページの先頭へもどる
一般社団法人 日本映画製作者連盟・会員(4社)