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親馬鹿子守唄

A Parent's Lullaby

1955(昭和30年)/11/1公開 54分 モノクロ スタンダード 映倫番号:2002 
配給:東映 製作:東映

榎本健一、柳家金語桜を迎えて、青空のまん中にそびえる天狗湯の煙突から生れる庶民生活の人情と義理を背景に純情無類の青年が尊い愛情のために残された一人娘を育ててゆく半生を泣き笑いの表情の中に描いた娯楽篇。

親馬鹿子守唄
(C)東映

ストーリー

天狗湯の番頭、良太と春吉は朗らかに歌を唄いあう仲のよい二人だったが、二人とも女中の千代に恋をしてしまった。気の弱い良太が下駄をプレゼントしても、既に千代は積極的な春吉に心が傾いていた。だが天狗湯の主人・梅造は娘の明子の婿に春吉を選んでしまう。千代の愛情にこびながらも、義理を破れぬ春吉は明子と婚約してしまう。裏切られた千代を励ますために、煙突の天辺に上って自分の愛情を披露する良太。その優しさに心打たれた千代は良太と暮らし始めるが、既に千代の身体には春吉の子供が宿っていた。真実を告げられない苦しみは千代の身体を蝕み、やがて女の子を産んだ時、良太に真実を告げて千代は息を引き取った。それから六年後、かわいらしく成長した千代美は、信州の泉屋旅館の風呂番となった良太を父として、貧しくとも幸せに暮らしていた。だがそこに突然、春吉夫妻が千代美を引き取りに現れる。一度は断るものの、今の貧乏な生活から千代美を救うためと春吉に預けることを決意した良太はそのまま姿を消してしまう。だがどんなに満たされた生活も、春吉夫婦の愛情も千代美の寂しさを埋めることができず、その姿を見て春吉は己の身勝手さにようやく気づくのだった。春吉は良太を探すのだが、その行方は誰も知らなかった…。

親馬鹿子守唄
(C)東映
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