1955(昭和30年)/11/8公開 81分 モノクロ スタンダード 映倫番号:2001
配給:東映 製作:東映
片岡千恵蔵十八番の金さんシリーズ。老中・水野忠邦の諸事節約、幕政改革に端を発して、大塩平八郎の残党、謎の密輸団の跳梁。この探索の秘命を受けた金さんが、権力と暴力に敢然と度胸と啖呵で、颯爽と暴れまわる痛快巨篇。
天保9年(1838)4月、老中・水野越前守忠邦の果断によって、乱れていた幕政の大改革と諸事節倹を目的とする世に有名な禁止令が実施される。これに伴い、木戸但馬守、美濃部筑前守、田口加賀守らの3名は水野忠邦に失政を問われて職を追われるが、北町奉行の職にありながら武器抜け買の首領・大草能登守に呼び出され、水野執政の失脚を狙う計画を打ち明けられて加担することとなる。大草は短銃密輸入で暴利をむさぼるため、大塩事件の首領・故大塩平八郎の義弟・大町新之助に復讐援助を約束し、抜け買いをさせて巧みに操っていた。一方、密輸団の取引現場に、たまたま行きあった遠山の金さんは、伯父貴の大目付・跡部山城守からこの一件を調べて欲しいとの依頼を受けていざ調査へと乗り出すが、木戸らの老中・水野の暗殺計画を知って未然に防ごうと事を急ぐあまり、自らの存在を知られてしまう。金さんの存在を知った大草は事件の露見を恐れ、密輸の一件の罪をすべて大町新之助と大塩の妻・お豊に着せようとするが…。
「いれずみ判官」シリーズ(7)