1956(昭和31年)/2/18公開 84分 モノクロ スタンダード 映倫番号:2106
配給:東映 製作:東映
動乱の幕末、崩壊寸前の幕府が売国的条件で日本の植民地化を企む某国と取り交わした謎の怪文書「三ツ目狼」を追って、事件が起きる。
徳川幕府崩壊の兆し見える文久三年。幕府は戦力増強の為に某国と売国的な条件で新兵器購入の契約を交わしたが、その契約書が奪い取られてしまった。時の新老中・小栗上野介は極秘裏に捜索に乗り出すが、このことは薩摩の西郷吉之助の知るところとなり、密書を持った楓月太郎という居合い抜きの達人が薩摩屋敷に向かっているという。小栗は奥医師・黒塚六庵に命じ、新撰組隊士の神林らに月太郎迎撃を策した。新撰組との衝突が避けられない月太郎は、深川の芸者・おもんに密書を薩摩屋敷に届けるよう頼む。だがおもんは不注意から義兄の浅吉に奪われた密書は、さらに東京の梟と呼ばれる大悪党・白牙仙人の手に渡ってしまった。密書を取り返すべく白牙の後を追おうとしたおもんは、月太郎にそっくりな男・高窓一角に助けられる。実は一角の妹・千鶴は月太郎の許婚であったのだ。密書が白牙のもとに在ることを知った一角は月太郎に協力を持ちかける。一方、白牙が持ち帰った密書の中からは玻璃版写真が出てきた。写っているのは六庵とシェリコという異人。白牙は、かつて自分を裏切ったシェリコをずっと狙い続けていたのだ。さらに、シェリコが「三つ目の狼」という巨万の秘密を握っていることがわかり、その秘密を巡って、月太郎たち、白牙仙人らによる争奪戦が始まった!