1956(昭和31年)/6/8公開 83分 モノクロ スタンダード 映倫番号:2296
配給:東映 製作:東映
大東京の一角にある無法街と呼ばれる暗黒地帯では、正義に燃える若き弁護士の活躍を中心に、冷血な殺人鬼、悪辣なボス、純情な乙女、宿命の妖婦など多彩な人物が殺人事件の陰でうごめいていた。
凄まじい迫力の暴力描写が展開するギャングアクション。
東京・上野の暗黒街。麻薬取締法で捕まり、裁判の判決を明日に控えていた白木軍平は、裁判費用捻出のため、密輸品の消音拳銃を街の帝王・加茂大蔵に売りつけようとする。だが取引場所に現れたのは、かつての顔役で、大蔵に縄張りと情婦の美沙子まで奪われ、刑務所から戻ってきたばかりの勝中組組長・中沖勝次であった。軍平は勝次に拳銃を奪われ殺されてしまう。翌日、死体で発見された軍平の鞄から、弁護士・南郷一郎の名刺が見つかったことで、一郎は参考人として呼ばれた。軍平の事件依頼人でもあった一郎は捜査協力を申し出る。事務所に帰ると、そこには大蔵の妻・とし子と妹の亜矢子が待っていた。軍平が一郎宛に送った手紙を返して欲しいという。だが二人が慌てて立ち去ったあと、その手紙を一郎が確認すると、それは大蔵への脅迫状だった。そして直後、事務所に飛び込む一発の銃弾!一郎は疑惑を大蔵に向け、彼のアジト・新世界ホテルに乗り込んだ。大蔵は手紙を買い取ろうと持ちかけ、酒場ポニーに出向くとそこには亜矢子に言い寄る勝次の姿があった…。大蔵と別れた一郎のもとに亜矢子が現れ、とし子が手紙を盗もうと事務所に忍び込んでいるという。だが急いで事務所に戻ると、そこにはとし子の死体が。姉を殺したのは大蔵だと思い込み、亜矢子は勝次に復讐を持ちかけるのだが…。