1956(昭和31年)/6/21公開 90分 モノクロ スタンダード 映倫番号:2320
配給:東映 製作:東映
大川橋蔵の当り役、若さま侍捕物シリーズの第三作は、将軍家世継をめぐる大奥のお家騒動をべらんめえの美剣士若さまが明察と名剣の冴えで解決。妖しく乱れ咲く仇花、江戸八百八町に渦巻く白刃、そして恋に陰謀とまさに興趣溢れる痛快娯楽時代劇。
絹物問屋・山城屋宗兵衛の娘・おいくが土蔵の中で胸に矢を射込まれて殺されているのを婚約者であった文次郎が発見した。船宿喜仙の二階で一人娘のおいとを相手にのんびり盃を傾けていた若さまは、遠州屋小吉親分から報告を受けた。おいくは奥女中で、宿下り中だったが、父親の宗兵衛の話によると、突然夜中に帰って来て「殺される」と脅えて救いを求めるので土蔵に匿ったのだという。一方、山城屋では古参奥女中の増山が宗兵衛に“自殺説”を強調していた。現場を調べた若さまは文次郎が犯人を知りながら脅迫されて黙っていることを知ったが、やがて文次郎も殺されてしまう。おいくが仕えていた将軍の愛妾・おえんの方の秘密を知る女中・おみよは、使いの途中で女形・瀬川路之助に誘惑されるが、巾着切りの野ざらし伝三に救われる…。
「若さま侍捕物帖」シリーズ(10)