1956(昭和31年)/11/20公開 89分 モノクロ スタンダード 映倫番号:2517
配給:東映 製作:東映
衰頽、怠惰に流れる江戸爛熟期、旗本八万騎の一人でありながら、武門の悪と世の惰性に反抗する快男児・此村大吉が、信義に生き、貧者を救け、さらには時の歌舞伎役者・中村仲蔵との厚い友情を交わす様を江戸情緒たっぷりの舞台に描く。正義の剣と芸の哀歓、そして恋と鉄火の痛快篇。原作は日本映画史上屈指の天才監督の一人とも言えるあの山中貞雄。
泰平の世、かつての精鋭旗本は無用の長物となり、旗本・此村大吉は情婦・小えんに溺れる放埒の日を送っていた。ある日武家風の美女に一杯喰わされた大吉は、旗本・松平帯刀の用心棒を勤める甚兵衛から、例の女が帯刀の差金と聞いて、早速松平家に乗り込むと二百両を巻き上げた。帯刀は執心の小えんを大吉に奪われたことから激しく大吉を憎んでいたのだった…。