1957(昭和32年)/3/4公開 59分 モノクロ スタンダード 映倫番号:10080
配給:東映 製作:東映
質商阿波屋の主人の惨殺事件。虚空に握る一枚の婚礼衣裳。颯爽起った若様、秘剣一文字崩しの冴えをみせて悪旗本の陰謀と謎を解く痛快篇。
深夜豪商を襲う謎の暴力団が暗躍している。そして今夜も札差・越後屋の主人夫婦が惨殺され巨万の富が奪われた。南町奉行所与力・佐々島俊蔵と目明しの遠州屋小吉には、一味の動向が片鱗もつかめない。思案に余ったご両人、例によって船宿喜仙の若さまを訪ねた。お気に入りの娘おいとの酌で一杯やっていた若さまは、町の噂をすでに耳にし事件は先刻承知の様子なのだが「どうも解らねえなぁ・・・おかしな奴だよ」と、さかんに首をひねっている。越後屋事件のあったその夜、かつて若さまが見かけた怪しい老人で実は浅草の質商・阿波屋の主人六左衛門が、西光寺という古寺の境内で鮮血に染った花嫁衣裳を手に殺されていた。その殺しにからんでか、阿波屋の店前をうろつく若侍。事件解決に乗り出した若さまは、六左衛門に料理屋・春月を営むおしゅんという女がいることや阿波屋は番頭重蔵が継ぐらしいことを洗い出す。
「若さま侍捕物帖」シリーズ(10)