1957(昭和32年)/4/30公開 89分 カラー シネマスコープ 映倫番号:10138
配給:東映 製作:東映
九州日向の豪族二階堂一味に土地を奪われた隼人族が、結集して大叛乱の狼火を挙げる。野性の恋と流騎隊の怒号入り乱れる大型画面のスペクタクル
戦国時代、九州日向の一円に土着した隼人族は先住大和族の圧迫で壊滅に瀕していた。時は戦国の世、木之宮隼人の長、佐多彦は、同じ隼人、川上族の次郎の裏切りにより、彼らの土地を狙う豪族二階堂兼親に一族二十余人と共に捕われ、水俣郷福間館に売られた。その頃、京から日向の国司・桂原忠通、主税介父子が、隼人族から奪った領地視察の為に下ってきた途中、福間館へ寄った。その夜、館では桂原父子をもてなすため遊行女を招き入れたが、女たちは実は川上族の長・比古田の娘・志乃、佐多彦の妹・阿久根らで、深夜、佐多彦らを脱出させた。佐多彦は志乃に礼も言わず直ちに次郎を斬って捨てた。隼人族の間では一族の再興を期して準備を進められていた。佐多彦は、桂原忠通の子・主税介を捕え、身柄と引換えに昔の隼人族の領地を書いた帝の宣旨書を忠通から奪おうと計った。阿久根は言葉巧みに主税介をおびき寄せたが、宿命の敵同士は愛し合うようになり、山牢から主税介を逃した。館に戻った主税介は、忠通が佐多彦に殺され宣旨書を奪われたと聞いたが、これは兼親が領地を取る為に佐多彦に罪をきせ隼人族の絶滅を計った偽りであった。主税介を逃した阿久根は兄に斬られようとしたが志乃に助けられた。志乃は木之宮部落との同盟のため父を不之宮へ走らせた。その留守に兼親の一隊が部落に襲いかかり、志乃と阿久根は人質として二階堂の館に連れ去られ、佐多彦は単身二人の救出に二階堂に現れた・・・。