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股旅男八景 殿さま鴉

Eight Views of A Wanderer

1957(昭和32年)/6/10公開 88分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:10212 
配給:東映 製作:東映

殿さま鴉と呼ばれる旅人・松五郎が、悪貸元の非道に抗して起ち上がり、天龍しぶきの雄大な背景の中で、胸のすくような長脇差さばきをくりひろげる、市川右太衛門颯爽の股旅篇。

股旅男八景 殿さま鴉
(C)東映

ストーリー

精悍な面構えで一分の隙もない旅なれた身のこなしの一本どっこの旅鴉、人呼んで殿様鴉の松五郎は、三年ぶりに故郷恋しと帰ってきた。松五郎は、峠の茶屋で大内左門次という浪人者に絡まれている千鳥のおつまと仙吉を救ったことから左門次に恨みを買う。さらに、松五郎は念仏一家の親分を斬って役人に追われていた郁造というやくざを湯治場にかくまい、「中伊那の祭りまでには迎えに来る。」と言い残して一人伊那に向かった。お夏という娘の助けもあり、松五郎はお常の隠れ家を探し当て、郁造の手紙をお常に手渡した。お常によると、念仏弥十郎はお常に横恋慕し、邪魔者の郁造に駒島殺しの因果を含め旅に出すと、その途中で岡村屋辰吉にお縄にさせたというのだ。殺しの一件の裏を知るのは辰吉だと乗り込んだ松五郎の鋭い追及に、辰吉の顔は苦痛にゆがむ。「やめて、帰ってください」そう叫ぶのは辰吉の一人娘・お夏だった。やがて辰吉は良心の呵責に耐えかね床に伏した。その辰吉を襲ったのは弥十郎一味で、「もう我慢ができねえ」長脇差を掴んで怒った松五郎の顔に決意の色がみなぎった。中伊那の川祭り、賑やかな祭りは囃しを我が世の春と、諸国の貸元を集めて賭場を開いた弥十郎のもとに子分が息せききって転がり込んできた。「大伊那一家の殴りこみだ」慌てる弥十郎の前に躍り出たのは、喧嘩支度に身を固めた殿様の松五郎、それを迎えたのはいつかの浪人・大内左門次だった・・・

股旅男八景 殿さま鴉
(C)東映
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