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怪談番町皿屋敷

The Ghost in The Well

1957(昭和32年)/7/13公開 45分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:10248 
配給:東映 製作:東映

旗本・青山藩磨と女中・お菊の悲恋物語。命を捨てても男を慕う女の一念と、一時の激怒から恋する女を刃にかけた男の苦悩が、美しくも妖しく燃えあがる美空ひばり・東千代之介の怪談映画。

怪談番町皿屋敷
(C)東映

ストーリー

紅燈ゆらぐ宵の吉原仲之町。旗本・水野十郎左衛門を頭とする白柄組面々と町奴・権九郎らの大喧嘩が始まったが、一段と派手な作りで大暴れの殿様は青山播磨だ。播磨は腰元のお菊を愛していたが、お菊は身分の違いから播磨の愛を素直に受け入れられない。そんなある日、若年寄・酒井信濃守、大目付・稲葉帯刀の前に、水野十郎左衛門は日頃の狼藉、暴挙から閉門蟄居を申し渡された。これを知った播磨の伯父・春木文左衛門は、大目付・稲葉帯刀の娘・千鶴と播磨の縁組に奔走し、何とか処分を免れようとする。文左衛門は稲葉父娘を青山家に招き、播磨家に伝わる秘宝の高麗皿十枚を稲葉家へ寄贈しようとした。皿運びを命じられたお菊は、幸せそうな千鶴を目の当たりにし、悲運の訪れに胸裂かれ、皿を割ってしまう。この様を冷たく笑う千鶴の態度がお菊の狂気に一層油を注ぎ、残りの皿も木っ端微塵に打ち砕いた。お菊の成敗は必定であり、播磨はお菊を愛したばかりに家を失い、武士を捨てそして今はそのお菊すらも斬り捨てていた。斬られたお菊は井戸の中に落ちていった。それからの播磨は、お菊を斬った無分別を嘆きながらただ酒の力で全てを忘れようとしていた。そんなある日、播磨は再び権九郎と喧嘩になったが、乱酔の播磨は斬り捨てられ井戸の傍で息絶える。誰の耳にも聞こえなかったが、播磨にだけはお菊の歌声が聞こえていた。井戸の前ではお菊が手を差し伸べて・・・。

怪談番町皿屋敷
(C)東映
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