1957(昭和32年)/11/10公開 96分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:10355
配給:東映 製作:東映
腕よし、男よし、めっぽう味な道中師に扮する中村錦之助が、ふと知り合ったお嬢さんに恋をして…。ユーモアとペーソスを織り交ぜて描く、明朗無類の道中記。
白い埃を蹴りたてて街道を突っ走る、一見遊び人風のいなせな若者と髭もじゃの男は、名うての道中師・二六の長吉とその相棒・髭の権次である。二人はお忍び旅の侍から、まんまと八十両をせしめたばかり。だが、身を隠す宿屋の隣部屋から父娘の身売り話が聞こえてくれば、せしめた金をそっくり差し出す善人でもある。そんな二人の後を追うのは、岡っ引きの早縄・半五郎親分。お尋ね者の長吉と権次から、胴巻きまでスラレたとあっては赤っ恥。執拗に二人の後を追いかける。そんな逃走劇が繰り広げられる中、豪商・近江屋の娘・お美代とその女中・お清との恋模様も加わって、長吉と権次の道中は大騒ぎ!