1957(昭和32年)/12/1公開 87分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:10397
配給:東映 製作:東映
持参金つきの婿入りを嫌って家出した旗本の次男坊が、不気味な謎に包まれた怪事件に巻き込まれ、最後に権力の影に潜む悪事の数々を暴いて正義の剣を振う大友柳太朗の颯爽剣の舞。
男勝りでチャッカリ娘であるお稲の婿選びが、父である岡っ引き・忠五郎の頭痛のタネ。二人の子分、清八と梅吉が一番の候補なのだが、二人とも帯に短し襷に長し。清八は手柄を立てたらお稲の婿にと励まされ、夜の材木河岸に怪しい武士を発見して飛び込むも、見事に勘違い。この若い侍は、持参金を持って千石取りの旗本に婿入りすることを嫌って家出してきた、目付・菊村正之進の弟・菊四郎であった。そしてこの菊四郎は、昼にお稲が水をかけてしまったお侍さんだった。なぜか清八の「大手柄」探しに一役買うこととなった菊四郎は、怪しいお高祖頭巾の武家娘を追いかける。それが勘定奉行の尾形加賀守の旧悪を知り、一人の武家娘を救うことにつながった。そしてその武家娘が、菊四郎が入り婿する予定だった名川家の織江とわかり、菊四郎と共に清八の家に居候することになった。だが清八とお稲の仲を嫉妬する梅吉により、二人の居場所は加賀守の知るところとなり、花見の帰途、織江は加賀守の部下らに襲われ、屋形船にさらわれてしまう。だが織江は、「お姫強盗」と呼ばれ、加賀守に恨みを持つ泥棒・お律に救われる…。