1958(昭和33年)/4/9公開 53分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:10573
配給:東映 製作:東映
時の執政東山義康に滅ぼされた月の輪族の遺児小法師丸が、一族に伝わる財宝を狙う悪人を相手に、華麗な胡蝶の幻術を駆使して縦横無尽の活躍をする痛快冒険時代劇。
東山義康は月の輪城に莫大な財宝が隠されている事を聞き、将軍の座への野心を満たす為に赤松丹波を使って攻め落させた。が、その財宝のありかを示す巻物は月の輪一族の手によって持ち出された後だった。義康は彼らを迫害し、彼らは義康に復讐しようとした。義康は丹波を殺しその罪を月の輪一族になすり付け、丹波の子一郎太の迫害へ一族をけしかけた。それから十五年、伊知山に馬に乗った少年と老人の姿があり、これこそが月の輪城の家老熊坂電内と当時の幼君小法師丸。伝内はひそかに小法師に胡蝶の幻術を教えていた。伝内は怪盗風太郎の手裏剣に倒れ、小法師に守袋を渡すと、都に母がと遺言して死んだ。京都で小法師は月の輪族に襲われた一郎太の妹紅緒を偶然助けた。お礼に一郎太は行きずりの旅人として彼を自分の邸に引き留め、紅緒と小法師は互いに惹かれ、仲良くなった。或る日、小法師が月の輪一族の本陣にまぎれこみ、縛り上げられたが、胸元にさがっている守袋で一族の首領弾正らは彼が主君と知って喜んだ。小法師は今や一郎太らを敵にしなければならなかったが、弾正の娘弓から紅緒が腰元として義康の御殿にいる事を知らされ、単身乗込んだ。が、そこには一郎太の捕方勢が待ち構えていて・・・。