1958(昭和33年)/7/13公開 86分 カラー シネマスコープ 映倫番号:10745
配給:東映 製作:東映
尾州と紀州の若殿様が、弥次喜多に身を変えての珍道中を、肌も泡立つスリル、お腹の皮をよじる爆笑、手に汗握る殺陣等を織り交ぜて描く傑作娯楽時代劇。
行列が鉢合ってしまった尾州紀州の両若殿、徳川宗長と徳川義忠。そこへ江戸の町人弥次郎兵衛と喜多八の馬が飛び込んだ。身軽な町人の身分にすっかり魅せられた若殿は、それぞれの替え玉に弥次喜多を据え付けて自分たちが弥次喜多を名乗って保土ヶ谷の本陣を抜け出した。自由な旅に有頂天の二人。さて道中知り合った鉄砲の名人・垣内権兵衛が腕前を見せようと巡礼娘・お小夜の旅杖を狙ったところ、その夜、お小夜が若殿たちへの面当てのように自ら命を絶ったのだ。この死んだはずの娘が昼夜の区別なく現れて2人に息もつかせない。小田原では女中に言い寄られ、箱根では山賊を懲らしめ、三宿では二人を探す家臣から逃げて女歌舞伎の一座に紛れ込み・・・。と幽霊騒ぎだけでなくさまざまな出来事にあいながら東海道を進む。そして由比でお小夜に再会。足がある!怨霊だと思ったのは単なる勘違いで小田原で自殺したのはお小夜ではなかったのだ。泥棒に間違えられていたお小夜を助けて無一文になった宗長と義忠は大井川の人足になる。通りかかった尾張紀州の偽の若殿、弥次さん喜多さんの蓮台を担いだが転んでしまった。と、宗長の蓮台を狙って銃声が響いた。蓮台をひっくり返した罪で牢屋に入った若殿弥次喜多。そこへ尾州紀州家の両家老が飛び込んだ。2人を導いたのはお小夜と垣内権兵衛。宗長と義忠はお小夜から意外な事態を耳にするのだが・・・。