1959(昭和34年)/10/11公開 93分 カラー シネマスコープ 映倫番号:11428
配給:東映 製作:東映
残月血しぶく伊賀越の大仇討。御存知“剣聖・荒木又右衛門”を、時代劇王国東映の面目をかけて、ベスト・スタッフ、ベスト・キャストで描いた、豪華時代劇大作。
大和の国で柳生十兵衛に剣を学んだ荒木又右衛門は、妻みねの待つ備前岡山に帰る途中、一人の武芸者・川井甚左衛門と道連れとなった。武芸の道に進む者同士の友情に結ばれ、再会を約束した。さて、又右衛門の帰国を知ったみねの父、渡辺靭負は大いに喜び、息子の数馬、そして親友の川合半左衛門とその息子・又五郎らを集めて酒宴を開いた。その中には道中で知り合った甚左衛門もいた。彼は半左衛門の弟であり、姫路藩への仕官の使者としてやってきたのだ。又右衛門は姫路藩への仕官を決意し、みねと共に播州姫路に移った。それから二年。又右衛門夫婦にも子供が授かり、数馬と甚左衛門の娘ゆみが恋仲になっていた。だがそんな平和な日々も長くは続かない。川合半左衛門の息子又五郎は遊蕩にふけ、借金のもつれから数馬の父・渡辺靭負を切り殺してしまったのだ。この事件から川合家と渡辺家の中は急速に悪化し、又五郎は江戸の旗本阿部四郎五郎の元に逃げてしまった。数馬は仇敵の血筋の娘であるゆみと別れて江戸へ向かい、又五郎も数馬の助太刀に姫路を立った。そして甚左衛門もまた、又五郎の助太刀にと江戸へ向かう。そして江戸の地では岡山藩主池田公と旗本の阿部四郎五郎との対立が、この事態を更に悪化させることになる…。