1959(昭和34年)/11/8公開 89分 カラー シネマスコープ 映倫番号:11371
配給:東映 製作:東映
将軍御下賜の家宝の鯉をめぐって捲き起ったお家騒動に、青年美剣士、里美浩太郎が痛快無類の大活躍の末、美しいお姫さまと一万石を獲得する、剣と唄の青春娯楽時代劇巨篇。
「お鯉様御養育係」を拝命して、喜び勇んで松坂藩の江戸屋敷にやってきた桧権之助。だが「お鯉様」とは、実は池に遊ぶ本物の鯉のこと。毎年1回、松坂家で将軍が鯉を賞味する「庖丁の式」の日の為に、先輩格の喜八と共に鯉を飼育するのが権之助の仕事なのだ。その松坂家は、現在人情家老と評判の有馬頼母が采配を振っていたが、次席家老の稲葉主膳はその名声を妬んで失脚を狙っていた。さて、ある日藩主の伊勢守の姪に当たる高崎の毬姫が腰元の小夜と一緒にやってきた。御婿探しにやってきた姫に、主膳は息子の源太郎を婿にと画策するが、屋敷で開催された鯉釣り大会で権之助が優勝、次第に人気者になっていく。主膳は今度は権之助を味方に引き入れようと企むのだが、けなげな権之助はこれを断り、しかも主膳の乗っ取り計画を知ってしまう。義憤に駆られて夜中に池を見回る権之助は、毬姫の腰元・小夜と鉢合わせ。横柄な態度の小夜に腕を振り上げてしまい3日間の近親を命じられた権之助だったが、ふたりの間で少しずつ気持ちが盛り上がっていく。だがそんなとき、池の鯉が毒殺される事件が起きてしまう…。