1959(昭和34年)/11/29公開 94分 カラー シネマスコープ 映倫番号:11467
配給:東映 製作:東映
颯爽錦之助の人気シリーズの最新傑作で、今回はお仲との結婚や親とも頼む彦左衛門に死なれながらも魚河岸の危機に起って一世一代の大活躍をする痛快無類の興趣篇。
今日は江戸の名物男である一心太助とお仲の婚礼も終わり、いよいよ新婚初夜を迎えるのだが、次から次へと邪魔が入ってくる始末。賭場荒らしの弦太、大久保家の用人喜内の隠し子糸吉と鯉平の居候が転がり込む。さらには、お仲の友達のお恵とお光がやって来る。ところが、お仲の友人とは知らない弦太が良いカモとばかり、お恵とお光をバクチ場に連れ込んだ。これを知った太助は、糸吉と鯉平を連れて賭場に殴り込みをかけ、無事二人を救い出すが、よく考えれば、居候がさらに二人増える勘定に…。その頃は、大江戸八百八丁の経済も平和も、魚河岸の動き一つで決まるといって過言ではない状況だった。この要ともいうべき魚河岸に魔の手が伸びていた。悪徳商人丹波屋と結託した神尾主膳は、南町奉行備前守の悪徳兄弟であった。そんな中、彦左が病で倒れる。急ぎ駆けつける太助に、「男の中の男になれよ」との言葉を残し、彦左は息絶えた。あたかも、この彦左の死を待っていたかのように、南町奉行は、魚河岸の取締役松前屋を豊臣残党の名目で捕縛し、丹波屋を新たな取締役に任命し、河岸に重税を課すように仕向ける。太助は、老中伊豆守に訴えるが、確かな反証も持たぬ限りどうすることもできないと言われる。彦左を失い、初めてぶつかった難事を前に、太助は雄々しく立ち上がる。だが、その努力も空しく、遂に松前屋処刑の日がやって来る…。
「一心太助」シリーズ(4)