1960(昭和35年)/3/1公開 76分 カラー シネマスコープ 映倫番号:11611
配給:東映 製作:東映
波乱に富んだ次郎長一家の物語を新しい創意と情熱で描く新シリーズ第1弾。次郎長一家に次々と登場するご存じ二十八人衆の醸し出すユーモアと若さ溢れる活躍を中心に、次郎長が大いに男を売り出した秋葉山の決闘に興趣を盛った意欲篇。
「なに、次郎長ッ?」甲州一円から東海地方へと縄張りを広げ、宿願の秋葉山の賭場を手に入れようと野望を燃やす、ども安こと武井の安五郎の目が光る。六人の駆け出しだが仲間の評判もよく、秋葉山を仕切る森の五郎親分の息がかかる次郎長と名乗る気骨のありそうな貸元の出現は、ども安にとっては不愉快だった。ども安は同じ清水の貸元・矢部の虎次郎と計って、次郎長一家の石松をインチキ賭博で痛めつけ喧嘩を仕掛けたが、逆に次郎長以下子分たちは虎次郎一家に殴りこみをかけて虎次郎を殺してしまう。その時、法印くずれの大五郎という旅人が、この事件の筋書きを書いたのは甲州の銀造という男だと教えた。次郎長の気骨に惚れた大五郎を先頭に、一家は銀造を追って旅に出た。次郎長殺害の決意をさらに固めたども安一党を蹴散らし、多勢を頼む銀造とその馴染みの万七の襲撃をはね返すと、次郎長一家は万七を手土産に日坂の女親分お竜のもとにのりこんだ。この万七こそ、一昨年お竜の夫・栄吉を殺した男だった。ども安の狙いは森の五郎親分だと知った次郎長一家は、お竜と共に秋葉に乗り込む。秋葉の祭りを明日に控えた日、乗り込んだ次郎長の一行をども安の不意打ちの犠牲となった森の五郎親分の変わり果てた姿が待っていた。秋葉山の急な坂道の厳重な囲みを破った次郎長一家はども安の賭場へと殴りこんだ。「ども安、命は貰った!覚悟しやがれ!」地獄絵図の形相を帯びて激闘は続く…。
「次郎長血笑記」シリーズ(4)