1960(昭和35年)/4/16公開 87分 カラー シネマスコープ 映倫番号:11631
配給:東映 製作:東映
その素性ゆえに、数奇な運命を辿り、肉親や異性の愛にもだえ、独り険しい道をゆく葵新吾。その求道の遍歴は勝負を重ねて、ついに十番、宿敵・武田一眞との宿命の対決を迎える! 波瀾万丈のドラマを通じ、人間完成を目指す多感な青年・葵新吾の真摯な生き方を浮き彫りにした完結編。当たり役・新吾に扮する大川橋蔵が、名匠・松田定次監督とコンビを組み、大友柳太朗、月形龍之介ら豪華キャストとともに贈る熱血青春時代劇。
剣のため恩師の梅井、真崎がその生命を断った。剣の道は果てしない業の道であろうか…?薬師岳に再び一無斉を訪ねた新吾だったが、そこで彼が見たものは変わり果てた一無斉の骸骨であった。その後、新吾は僧侶・弘徳に会う。弘徳は「全ての人を真に救う道は剣ではなく、自ら将軍家の長子となることだ」と新吾をさとす。この時、新吾は夜盗を斬り払って旅の母子を救うが、何とそれは、以前斬った蜂須賀家の重臣・北川頼母の妻おかねとその子三之助であった。正義のためとは云え、剣でその夫、父を斬った新吾は後悔の念にかられる。お鯉の方は病身ながら新吾を求めて旅に出ていた。六平太は新吾を追って江戸を出た武田一真の一団と衝突、逃げるときに崖から落ち、ちょうど通り合わせた巡礼姿のお鯉の方と縫に出会う。一方、山を抜けた新吾は森の中で一真にばったり会う。だが、これは仕組まれた罠だったのだ…。
「新吾十番勝負」シリーズ(5)