1960(昭和35年)/6/14公開 50分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:11801
配給:東映 製作:東映
前作「ゆうれい駕籠」に引き続き、素人探偵の一番手柄ですっかり気を良くした駕籠屋コンビの権三・助十がまたまた捲き起こす珍捕物。ゆうれい騒動に首を突っ込んだ二人が江戸八百八丁を駆け回る、浪曲時代劇の喜劇篇。
権三と助十は、日本橋の海産問屋・山形屋に駕篭をつけた。しかし、駕篭の中は空っぽ。騒ぎの最中に、主人の嘉兵衛と息子の良之助が帰って来たが、その夜以来、良之助は寝込んでしまった。やくざ船頭たちに殺されかけようとした時、嘉兵衛と良之助は、良之助の妻の仲間の娘・おしまを味方に引き入れたが、海につき落として殺してしまうという事件があったのだ。翌日、山形屋に脅迫状が来た。水天宮の百度石の下に百両置けとある。当夜、黒い影がその包みに近づいた。捕手がおさえた犯人は、なんと権三と助十だ。良之助が姿を消し、その枕もとに再び百両を、との脅迫状が。指定の日、権三と助十は真犯人に組み付くも逃がしてしまったが、証拠品を手に入れた。それはお守袋の中にあった起誓文で、長唄師匠・延志津の名があった。ところが真相はこうなのだ。おしまは延志津の妹で、海に突き落とされたが無事海岸にたどりつき、山形屋の理不尽さに幽霊芝居で仇をとった。だが、その騒ぎを利用して、番頭の善兵衛が百両を盗もうとしたのだ…。