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旗本退屈男 謎の暗殺隊

The Idle Vassal Pt.15

1960(昭和35年)/6/29公開 83分 カラー シネマスコープ 映倫番号:11789 
配給:東映 製作:東映

荒れ狂う伊吹流忍術!驚天の大陰謀に天下御免の退屈男が挑む。退屈男の諸羽流青眼崩しと忍者の対決シーンは必見!

旗本退屈男 謎の暗殺隊
(C)東映

ストーリー

陰陽師・阿部清賢必死の祈祷の甲斐もなく、将軍綱吉は、何者かの人命調伏の呪いによって夜毎恐怖と苦痛にさいなまれ、江戸城中は深い憂いに包まれていた。
しかも大胆不敵なことに江戸城中の将軍寝所の床下に、全身黒装束の曲者が忍び入り、呪いの人形を柱に打ちつけて煙の如く城外へ逃走する。この曲者に向ってハッシと扇子を投げつけたのは、人呼んで退屈男・早乙女主水之介だった。しかし退屈男に取り押えられた曲者は、舌を噛み切って自害する。鮮やかな身のこなしから、退屈男は正体を忍者と睨んだ。
江戸城中では、残された呪いの人形を阿部清賢が秘法によって占なったところ、意外なことにその本拠は御三家筆頭・尾張大納言と出た。
しかも、近く京都御所で行われる天子御即位の大典に将軍綱吉が出席しなければならず、尾張は上洛途上で必ず立ち寄らねばならぬ地なのだ。
老中豊後守は、早速退屈男を呼び出して尾張へ向わせようとするが、この頃既に退屈男は用人・可内、女スリ・むささびのおしまと怪盗・つばくろの三次を供に、東海道を尾張に向かって旅立っていた。
その退屈男の身辺には、既に女忍者・霧影ら不気味な忍者の眼が光る。
道中、退屈男は、かねて尾張に潜入させていた輩下の斎藤と古寺で会おうとするが、斎藤は一足違いで殺され、退屈男に向かって忍者の一団が襲いかかった。
その頃、尾張城内では、城主・邦宗の命で綱吉を迎えるにあたり新舎殿の造営が夜を日についで進められていたが、新舎殿完成と同時に普請奉行・大橋妥女は忍者の一団に襲われて殺され、妥女に呼ばれた竹内彦四郎も危機に追い込まれるながらも間一髪、退屈男に救われる。
奇怪な忍術と諸羽流青眼崩しが火花を散らし、秘術を尽して死闘が繰り広げられたが、退屈男は見事に忍術を破った。
ここで退屈男は、妥女の娘・弥生から妥女が書き残した一通の書状を手に入れた。そこには、新舎殿のからくりに秘められた将軍暗殺の大陰謀が記されてあったのだ。
さらに、忍者の本拠である不気味な梟の森に単身潜入した退屈男は、この梟の森の中で、忍者の一族の執拗な術と闘いながら、阿佐という一人の娘を救った。
阿佐の父・左文字は、将軍暗殺の陰謀に加わることを拒んだため一族の者に殺されたのだ。
次いで退屈男は、忍者一族の長老・皎雲斉を追いつめ最後の決戦を挑むが、この皎雲斉こそは、豊臣残党の一族の首領で将軍綱吉人命調伏の呪法を行なう怪人物だったのだ。
しかし、死闘を展開するその場へ尾張大納言家の家臣が駆けつけ、退屈男の制止も聞かず、鉄砲の一斉射撃によって一族を皆殺しにしてしまう。
その後、邦宗は退屈男を招いて新舎殿を見せ、二心ないことを弁明したが、驚天の陰謀は天井に隠されていた。知るや知らずや、退節男は江戸へと帰った。
晴れの将軍上洛の途次、尾張に立寄った綱吉は求めに応じて新舎殿で舞った。
果然、轟音と共に天井が落ち、誇らかに天下掌握を宣する邦宗。だが、高笑が湧き起った。将軍に化けていた退屈男である。明察、尾張の陰謀を見抜いていたのだ。
激闘数刻、「邦宗公は急病にて御他界あそばされました――」退屈男が難を避けていた綱吉に報告する声が明るく響き渡った。

旗本退屈男 謎の暗殺隊
(C)東映

シリーズ

「旗本退屈男」シリーズ(20)

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