1961(昭和36年)/1/3公開 88分 カラー シネマスコープ 映倫番号:12079
配給:東映 製作:東映
大川橋蔵の颯爽とした美剣士ぶりで熱狂的人気を博した「新吾十番勝負」四部作に続いて、新たに川口松太郎の書下ろしを得て製作された新シリーズ。
当代将軍・吉宗を父としながら、地位も栄誉も捨て、厳しい剣の道を進む葵新吾。立ちはだかる敵を倒すことは、幕府の政策に背くことになる。それは実父・吉宗と対決することになるのだが…。
新吾は、十番勝負において宿敵・武田一真を倒し、天下第一の剣士となった。だが、剣の道に安らぎは一瞬たりとも無い。それが剣に生きるものの宿命であった。新吾の旅に幾人かの人物がまとわりつく。第一の人物は六尺六平太。早耳、早足が自慢の不思議な武芸者だ。さらに新吾はもう一人の剣客・白根弥次郎を知る。白根は金のために無明流の剣技を売り、新吾二十番勝負の最初の相手となる。新吾、六平太の旅に道中師風の男・清七が加わり、三人は吉原宿に旅籠をとるが、そこには意外な運命が待っていた。吉宗との親子対面を実現させようとする老中・酒井讃岐守の密かな計らいで、井伊公とともに彦根城に入ることとなった新吾。その夜、新吾は伊賀者らしき刺客に襲われるが、彼こそは幕府西丸派の黒幕・太田備中守の配下・大賀陣蔵であり、新吾を救ったのはお役者上りの清七こと、実は讃岐守家臣で甲賀流隠密・甲賀新八であった。