1961(昭和36年)/4/26公開 61分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:12238
配給:東映 製作:東映
青春スター人気No.1の里見浩太郎が、神出鬼没で正義の鞭を振う怪人まだら頭巾と、剣が強くて洒落な旗本雪路弦四郎の二役で、続出する麻薬患者殺害事件に挑み、八面六臂の活躍をみせる痛快時代劇。
雪路弦四郎は直参二百石の旗本で、義侠心に富んだ若者だが、放蕩無頼の徒でもあった。亡父の親友朝倉孫太夫は娘の千絵と添わせようとするが、その放蕩ぶりに愛想をつかして千絵の懇願にもかかわらず破談を申し渡した。江戸市中に、麻薬患者の殺害事件が続出した。その現場からは必ず浄海院の小さな護符が発見された。元長崎奉行松平図書頭が麻薬密輸の疑いで処罰され、その遺骨を息子の新次郎達が納骨の帰りに黒覆面に襲われるが、まだら頭巾によって救われた。弦四郎と目明しの万吉は、浄海院を洗ってみたところ、将軍家側室お咲の方の息がかかっているのを知った。麻薬のために殺された者たちは美船という船宿で極楽部屋への手引きをうけ、回船問屋の備用屋、出島屋がそれぞれに絡んでいる事も知った。弦四郎は美船で三日三晩飲みあかしながら、極楽部屋ヘの手引きを受けた。そこへ出島屋が現われ、紀州の材木問屋になりすましている弦四郎を極楽部屋のある浄海院の納骨堂へ案内した。極楽部屋とは、阿片の煙のなかに麻薬患者たちがうごめく地獄絵を見るような場所だった。弦四郎は浄海院住職浄寛に正体を見破られ殺されようとしたが、怪人まだら頭巾が現われた。まだら頭巾も危くなったが脱出に成功した。お咲の方の兄典堂は麻薬の証拠を消すために浄海院を焼き払い、回船問屋を斬り殺すことを手下に命じたが・・・。