1961(昭和36年)/5/11公開 70分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:12303
配給:東映 製作:東映
ユーモアたっぷりの忍術映画。愉快な忍術青年、師匠の忍術爺さん、その娘で青年の許婚の忍術娘さんが得意の技術をふんだんに使って、清国の阿片密輸団に挑戦する。東映特撮陣を使ってドドンのパッと現れた痛快篇。
その昔、とある村に弓さんという忍術使が住んでいましたが、弓さんも、それに師匠の龍幻さんもなかなか話のわかるユーモリストの忍術使いで、時々、村の若い娘に術をかけては愉快で楽しい毎日を送ってしました。
ところが、ある日、清国の貿易使節団の一行がこの村に泊まってから、村の平和はすっかり乱されてしまいました。まず、三日月小僧という怪盗が出没、次いで、庄屋の若後家お滝が殺害され、あげくの果てに、小間使いのお清が姿を消して、お滝の妹お千代まで、突然村を出てしまいました。この清国の団長劉鐘東は、悪商人十国屋と結託して阿片を密輸、十国屋はこの阿片を使って江戸の豪商を次々と毒牙にかけ、代償として、日本娘を清国に送っていたのです。そして、三日月小僧とは十国屋の魔手に倒された呉服問屋の若旦那で、与力日下部の密偵として十国屋を探っていた仙吉だったのです。
江戸に出てきた弓さんは、早速得意の忍術でロマンスグレーの御隠居さんに化けて大活躍、日下部の妹綾乃に送られて来た清国帯から祝いの小鈴を発見して劉の悪行の確証を握りました。
一方、劉、十国は呪術を使って仙吉を捕らえ、事件の張本人仕上げようと計りましたが間一髪、弓さんが飛び込んで仙吉を助け折りよく駆けつけた龍幻、摩也の応援を得て劉らの妖術を破って一味を見事に捕らえました。