1961(昭和36年)/5/17公開 91分 カラー シネマスコープ 映倫番号:12347
配給:東映 製作:東映
時代劇のホープ北大路欣也・松方弘樹の第一回共演作品。北大路が馬庭念流の御曹子、松方が大前田英五郎の二代目に扮し、若さいっぱい、のびのびとジュニアスターにふさわしいユーモアと剣の型破り道中を繰り広げる。
上州板鼻宿。川止めで満員の小松屋では旅人達が退屈しのぎの隠し芸大会。鳥追い女お粂の三味線で歌う三次郎の美声は一際光る。その最中に盗難事件。騒ぎをよそに前髪の若者源太郎が手品をやり出す。この手品なんと無くなった旅人達の財布を次々と出す手品。その鮮かさに犯人の新蔵さえ驚く。雨が上り渡し舟は出るが、源太郎は川原の茶店で沓掛仁兵衛の娘お絹が大前田の若親分英次郎を探している事を聞き込む。そのお絹はお粂に手形を盗まれ、関所をさけ浦山を通り抜けようとして雲助に捕まるがさすがやくざの娘、同じ様に関所破りを企んだ源太郎、三次郎あっ気にとられる見事な啖呵で雲助達を追っ払った。話かわって安中宿、三次郎が地回りに因縁をつけられているところへ来たのが源太郎、大前田英次郎と名乗って地回りを追い払う。二人は意気投合、源太郎、三次のやくざ名に変え坂本宿の吉兵衛一家を経て沓掛宿の仁兵衛の家に草鞋をぬぐ。仁兵衛が例の大前田英次郎を探していたお絹の父と判る。この仁兵衛一家今はすっかり落ちぶれお絹の苦労も及ばず、源太郎と三次もすっかりくさってしまい、町の料理屋つた屋へめしを喰いに出掛けるが、そこにお粂が酌婦として住込んでいた。問屋場の主人仙右衛門が仁兵衛一家の縄張りを奪おうと元子分の政吉をテラ師に盆ゴザを開こうと企んでいた・・・。