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篠原丈次は桂木鉱山に技師として働く恩人植村を訪ねるために、愛用のオートバイを飛ばす。途中、丈次はジープに乗ったサブに会い、ひょんなことからスピードレースを挑み勝負に勝つ。桂木鉱山に着いた丈次は、廃坑同然の山の寂れ方に驚いた。管理人の宇野老人とその娘秋子によると、三年前、社長の桂木と植村技師は交通事故で死に、桂木鉱山で働いていた大舘は社長の弟でお人よしの技師源三に酒と賭博を教え込み、今ではキャバレーまで経営してこの町一番の実力者になっている、とのこと。丈次は植村の不審な事故死と、大館の悪辣なやり口に不吉な関連を感じた。数日たったある夜、丈次はキャバレー「ドリーム」に乗り込み、先日スピード勝負をした大館の弟のサブとカードの一本勝負に出る。またもサブに勝った丈次は、賭博に溺れた源三を諫めて引き上げた。沈みきった桂木鉱山にも明るい話題が起こった。三年のアメリカ留学を終え、桂木の一人娘道子が帰国したのだ。大館は以前から我が物にしようとしていた道子を、桂木鉱山もろ共手に入れようと源三の700万円の借金のカタに権利書を奪い、源三を崖から突き落とし記憶喪失にさせた。丈次は怒りに燃えてドリームに乗り込む。権利書と引き換えに俺の身体を買ってくれ、という丈次に容赦なく拳銃が火を吹く。丈吉の身を案じて駆けつけた道子を横抱きにジープを飛ばす大館を丈次は追いかけ、サブと三度目の勝負をするが・・・

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