1961(昭和36年)/8/1公開 88分 カラー シネマスコープ 映倫番号:12462
配給:東映 製作:東映
大友柳太朗の大人気シリーズ「右門捕物帖」シリーズ第4弾。御存じ江戸開府以来の捕物名人と呼ばれたむっつり右門こと、南町奉行同心近藤右門の四番手柄。蛍飛び交う夏祭りも近い頃、元掛川藩士が惨殺された事から端を発した情痴に絡む大江戸の夜の怪を、名推理に加え、極め付きの錣正流の剣、手練の草加流冴え、痛快無類の大活躍を繰り広げます。
むっつり右門の四番手柄は、夏の一夜、深川佐賀町に住む備前弥一郎という浪人が惨殺される事件で始まった。凶器は手拭いに包んだ石という奇妙なもので、目撃者の弥一郎の妻・奈美とその妹・静、それに易者の南雲堂は、現場から飛び出していく職人風の男を見ていた。右門は、奈美から弥一郎が浪人したのは、3月前に藩金1万両が盗まれた事件の責めを負ったからと聞き、翌日、掛川藩江戸上屋敷を訪れ、江戸家老・平岩和泉から、事件の詳細と犯人が家中の甲斐達也であることを聞く。町が夏祭り一色となっていく頃、弥一郎の新墓に詣っていた奈美と静がやくざ一団に襲われる。折良く通り掛かった右門に助けられた二人を送る道すがら、右門は後をつけてくる職人風の男を認め、その男が甲斐達也と知り追い掛けるが、祭りの雑踏の中で見失ってしまう。甲斐と静は、今度の事件がなければ、晴れて結ばれる仲だったのだ。事件の新しい展開は、南雲堂が甲斐達也の隠れ家を、右門に注進したことから始まる。抜け駆けの功を焦った筆頭同心・あば敬こと村上敬四郎が、自ら捕物陣の先頭に立ち駆けつけるも、すでにもぬけの殻だった。というのも、右門はこの事を伝六から静に知らせてやり、静と甲斐の間が通じていることを確かめるのだった。翌日、伝六を従えた右門は、深川八幡で南雲堂に会い、そのまま浅草奥山へと向かい、一計を案じる。右門の秘策とは一体?もっともらしく右門に取り入る南雲堂、そして奈美は弥一郎の亡霊に悩まされ発狂し、河へと身を投げる。こうして、事件は怪談じみた様相をも呈する中、なんと南町奉行所のあば敬が攫われるという未曾有の事態が発生し、事件探索の打ち切りを迫る脅迫状までもが奉行所に投げ込まれる。果たして、右門はこの事態をどのように解決するのだろうか!?
「右門捕物帖」シリーズ(7)