1962(昭和37年)/2/28公開 87分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:12397
配給:東映 製作:東映
瀬戸内晴美(現:寂聴)の小説「恋愛学校」を原作に、千尋と千也子という二人の若い女性の異なる生き方をモダンでスマートなタッチで描き出した青春ドラマ。
女性運動の闘士で、運転手と駆け落ちした事もあるという華やかなロマンスの持ち主で、恋愛至上主義者の登志の影響もあって千尋は結婚の相手は自分の手で探した素敵な男性をと常々考えている。父の磯雄は、ある大会社の専務。石村家の養子で家庭では妻にやや押され気味の恐妻家でもある。母の華江は、カメラマンなど一日も早くやめ、花嫁修業に励んでくれることを千尋に望んでいる。千尋の積極的な理解者は登志一人だ。千尋の親友・野田千也子も美しい活発なお嬢さんだが、今どきの若い女性には珍しい見合い結婚主義者。見合い写真を何枚も並べては、うっとりと未来のハズとの結婚を夢見るのが大好き。千也子の姉の圭子と橋本竜夫との婚約披露パーティのスナップ写真撮影に出向いた千尋は、盛装した人々の中で一人だけ真っ白なスラックスというスポーティなスタイルでスナップを撮りまくる。パーティの帰り際、千尋は千也子の兄・健一に誘われ、ナイトクラブへ行った。健一は、さる会社の少壮課長で、妻に死別してからは独身を守っている。そして千尋に父や兄のようなおだやかな愛情を抱くようになっていたのだ。そんなある日、千尋に一大ショックを与える事件が起った…。