1962(昭和37年)/5/23公開 83分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:12813
配給:東映 製作:東映
御存じ黒門町の伝七が、美人年増の殺人容疑に問われた義弟を救うため姿なき殺人者を追ううちに、小指のない男を首領にいただく麻薬密輸団に遭遇、大江戸白夜に凄絶な捕物を展開する。
美人年増と浮名を流す両国広小路の御新造・お島が殺された。しかも容疑者として目明しの五兵衛に捕まったのが、その名も高い目明し黒門町の伝七の女房お俊の弟・健太だったから事が面倒だ。その責を与力・神崎から問われた伝七は十手を召し上げられてしまった。ヤクザから足を洗おうとしていた健太を信じる伝七は、お俊のためにも健太の嫌疑を晴らさんと独自で行動することにした。殺しの現場であるお島の家に赴いた伝七は、そこで大阪天満与力・小河内又十郎にあった。又十郎は、麻薬密輸を操る梵字屋徳兵衛を追って江戸にきたのだ。唯一の手がかりは部屋に残された南蛮屋敷の裸踊りの絵番付と、精巧な蝋細工の小指である。伝七と又十郎は南蛮屋敷を訪れ蝋細工を発見し、しかも踊り子たちが皆麻薬中毒者であるのを知って、事件には梵字屋の息がかかっているのを察知し、同時に健太の無実を確信するのだった。しかし、その健太が破牢した。恋人のお時に会いたさの一念からではあったが、自分で真犯人を捕らえようとしたのだ。一方、梵字屋の子分・岩吉はお島殺しは南蛮屋敷支配人の王竜仁の仕業だと思い込み、王のもとへ忍び込むが何者かに殺される。そこに又十郎が乗りこんできた。王は又十郎に小指がないことにきづく。「あんたが梵字屋…」と言い終わらぬうちに又十郎実は徳兵衛の一刀が鞘走る!そこに全てを知った伝七がやってきた。「さすがは伝七」と又十郎はニヤリと笑うと拳銃を取り出した…。
「伝七捕物帖」シリーズ(2)