1963(昭和38年)/1/9公開 89分 カラー シネマスコープ 映倫番号:13064
配給:東映 製作:東映
筑前黒田藩にある竜神岬の業病患者の館に、九州、いな日本を乗っ取ろうとする一味が集まる。その一味の全貌を暴き、日本の危機を救うために素早く起ち上がった早乙女主水之介の活躍を描く。
筑前博多を隔たること数里、玄界灘の怒涛に臨む竜神岬は、業病の病舎があるため、世人は恐れ近づかぬ謎の岬だった。ある夜、ここから医師・祐軒と弟子の左内が逃亡を企てたが祐軒は絶命、左内は瀕死の重傷を負って家にたどりつき、祐軒の娘・みゆきに「竜神岬」とだけ言い残して息絶えた。みゆきは、父の身を案じ竜神岬へ行こうと家を出るが、覆面の一団に襲われ、危ういところを一人の武士に救われた。淡雪に映える眉間の三日月傷、御存知旗本退屈男こと早乙女主水之介だ。主水之介の剣は冴え、覆面の首領から奪った新式の短銃に鋭い視線を走らせた。ご禁制の品か!?数日後、目付役早川左馬之介の妹・朝乃が密かに主水之介を訪れ、兄が竜神岬には謎があると語っていた、と告げる。主水之介は一計を案じた。家老・桜井兵部太夫の前に自ら姿を見せ、竜神岬の病舎を訪れた主水之介は、途中故意に小判を落し、目も耳もつぶれている筈の患者がすばやくそれを拾うのを見届けた。主水之介の推察どおり、そこは密輸団の巣窟だったのだ。その後、密かに竜神岬へ潜入した主水之介は芳蘭と名乗る不思議な女に出会った…。
「旗本退屈男」シリーズ(20)