1963(昭和38年)/3/24公開 82分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:13075
配給:東映 製作:東映
偽小判事件がからんだ連続殺人事件の謎に挑戦する御存知、伝七親分のイキで颯爽たる名推理を綴る波乱に富んだ本格的時代劇。
名物の山王祭を数日後に控えた江戸の町で偽小判事件が発生。被害は日本橋の越後屋を皮切りにあっという間に広がっていき、遂に広小路の刀商・相模屋が犯人の凶刃を浴びて無残な最期を遂げる事件まで起き、人々の間では不安な空気が濃くなっていった。捕物名人の伝七親分も、川越の百姓後家・お直からの依頼で尋ね人捜索をしているところを偽小判事件に巻き込まれる。尋ね人はお直の娘・おみよで、奉公先の札差・備前屋から消息を絶ってしまったという。伝七がおみよの恋人である魚屋の伊之吉を尋ねたとたん、謎の覆面姿の浪人に襲われて乱闘となり、浪人からもぎ取った袖の中から偽小判が発見されたのだ。そして山王祭の当日。奉納踊りの音頭を取っていた、伊之吉の姉・勝丸が殺害された。伝七は事件を目撃していて、勝丸はおみよの代わりに殺されたものと推理する。山王祭が終わると、今度は備前屋の才兵衛が殺された。殺される直前、才兵衛のもとに伊之吉が血相を変えて駆けつけたとの証言もあって当初は伊之吉に容疑がかかったが、備前屋の金蔵からおびただしい額の偽小判が発見され一転、才兵衛が偽小判事件の首謀で一味の仲間割れにより殺害されたのだと推定された。だが伝七は、この事件の背後に才兵衛以上の大物の黒幕がいるのではないかと推理するのだった…。
「伝七捕物帖」シリーズ(2)