1963(昭和38年)/6/30公開 84分 モノクロ シネマスコープ 映倫番号:13211
配給:東映 製作:東映
国定忠治が処刑されて一年。チンピラやくざがのさばる上州磯部の宿で、ここに縄張りを築こうとする悪徳貸元に苦しめられる村民たちを助ける忠治そっくりの旅がらすの侠気と情愛を描いた片岡千恵蔵主演の本格的任侠股旅巨編。
国定忠治が処刑されて1年。上州磯部温泉では稲荷の祭礼がやってきた。忠治の死をいいことに土地のやくざ黒岩の松五郎は、旅籠「みのや」に陣取って、祭礼を喰い物にしようとしていた。御用聞の藤兵衛は老い、息子の佐太郎は十手を松五郎に譲って、その金を「みのや」の娘お千代に用立てようとしていた。そこへ旅人・けんか独楽の源次が流れ込む。ふとしたことで「みのや」の女中お志乃と知り合った源次は、お志乃の夫が忠治の子分だったことを知り、黒岩の子分からお志乃をかばう。強敵とみた松五郎は、用心棒・相良伝十郎を呼び寄せた。藤兵衛はふと源次が処刑を逃れた忠治ではないかと思い始めた。忠治こそ40年前に捨てた我が子なのだ。だが、親子の名乗りもせぬまま、藤兵衛は伝十郎の凶刃に倒れる。「本物の忠治だろうとなかろうと、第二、第三の忠治は現われる」源次は涙の長脇差をふりまわすのだった…。