1967(昭和42年)/1/28公開 95分 カラー シネマスコープ 映倫番号:14807
配給:東映 製作:東映
高倉健の男の魅力をスクリーン一杯に描く、好評の“日本侠客伝”シリーズの第6弾。本作の舞台は黒潮洗う銚子の港。人気絶頂の高倉健が男の侠気を高らかに謳いあげるアクション娯楽大作。
千葉銚子の博徒・外川一家は親分の死後解散、若親分を助けて運送業を開き順調に繁盛していたが、元幹部の根占が起した根占運送と事あるごとに衝突を繰り返していた。そんな銚子港に、ある日ぶらりと流れてきた男があった。名は大喜多俊二。どうしても船に乗りたくて東京から飛んできたのだが、保証人もない彼をどこの網元も雇ってくれない。この大喜多を拾ったのが外川だった。外川運送の仲間は、組のために罪を負って刑に服している代貸・江夏と妻・澄江の夫婦に義理立てする美しい人情を持っていた。それに反して、根占運送のやり方は卑怯で悪辣だ。根占は合併という口実で外川運送を乗っ取ろうと企み、強引に仲買人組合長を買収して運送業を独占しようと直接行動に出る。外川運送のトラックのタイヤに穴をあけたりと露骨な妨害を繰り返し、遂に外川運送はトラック転覆事故を起して死亡者を出してしまった。さらに根占は澄江を酒の勢いで犯してしまう。やがて江夏が出所し、手厚く家に迎えた夜に澄江は自殺を遂げる。その事情を知った老博徒の大五郎は江夏が必ず斬り込むと察し、途中を待って、二人で一緒に根占運送に殴り込む。しかしあと一歩というところまで根占を追い詰めながら二人は斬殺される。外川は息巻く一家を懸命に抑えつけて、大喜多にも東京に帰るように説得するが、外川が単身で殴り込む決心を知った大喜多は、部屋の長押に掛かる長槍を小脇に抱えて飛び出していった…。
「日本侠客伝」シリーズ(11)