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花のあと

Hana no Ato

2010(平成22年)/3/13公開 107分 カラー ビスタ 映倫番号:118538 G
配給:東映 製作:「花のあと」製作委員会

江戸時代。東北の小藩、海坂(うなさか)に暮らす組頭の一人娘、以登は今、自らの意志で剣を手に取り、戦いの場に向かおうとしていた。卑怯な罠に落ちた下級武士の仇討ちを果たすために。それも、たった一度、竹刀を交えた男のために…。
時代小説の大家・藤沢周平の同名短編小説を題材に中西健二監督が映画化。内に秘めた想いを抱いて義を通す娘・以登を本作が時代劇初主演となる北川景子が美しくも凛々しく演じている。

花のあと
(C)「花のあと」製作委員会

スタッフ

原作:
監督:
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美術:
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編集:
  • 主題歌:「花のあと」一青窈

ストーリー

時は江戸時代。舞台は東北の小さな藩、海坂。満開の桜の下、主人公・以登は一人の若い武士と出逢う。身分は下級ながらこの藩随一の剣士である江口孫四郎。自らも男に劣らぬ剣を遣う以登は数日後、ただ一度だけ孫四郎と竹刀をまじえる。女と侮ることなく、その家柄におもねることもなく、まっすぐに以登の剣と向き合う孫四郎。激しく竹刀を打ち合いながら以登の胸を焦がしていたものは、生まれて初めて感じる熱い恋心だった。しかしそれは、決してかなうことのない恋だった。以登には家の定めた、片桐才助という名の風采の上がらない許婚がいたのだ。意に沿わぬ人と結ばれゆく自分の運命に抗うことなく、以登は静かに孫四郎への思いを断ち切り、江戸に留学している許婚の帰りを待ち続ける。剣を置き、自分の娘時代、人生における「花の季節」が過ぎてゆくことを淋しく感じながら…。数ヶ月後、海坂に冷たく白い雪が降り始めた頃、以登の元に突然の報が舞い込む。藩の重鎮である一人の男から謀られた孫四郎が、窮地に陥った末、ひたむきさ故に自ら命を絶ったと。そのあまりにも卑劣な行いに再び以登は剣を手にする。孫四郎との思い出のために、人として守るべき「義」を貫くために。そして、その以登のやるせなさを、憤りの奥に隠れた切なさを温かく見守り、そっと手をさしのべたのは、江戸から帰ってきた許婚、片桐才助だった。孫四郎と出逢ってからちょうど一年後。再び海坂にめぐり来た春の陽射しの中、才助と共に満開の桜の下を歩く以登。今、風に散る花びらとともに、以登にとっての「花の季節」が確実に過ぎ去りつつある。しかしその頬には、これまでにない穏やかな微笑みが浮かんでいた。一歩一歩桜の道を行く以登は今、新たな人生を力強く歩んでいこうとしている。数歩先をのんびりと歩く才助と共に…。

花のあと
(C)「花のあと」製作委員会
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