舞台は京都の祇園と宮川町。金のためなら他人の男でも平気で奪うドライ芸者・君蝶が、四人の男を手玉にとる凄腕ぶりを村山新次監督がねっとりとした描写し、匂うばかりの風俗の中に女の欲望を浮き彫りにしている。
五味川純平の同名小説を映画化したもので、巨大な富を築こうとする女が、男たちを利用しながらその野望を成し遂げていく。凄まじいまでに生きることの欲望をむき出しにした男と女の野望を描いたドラマである。
江戸時代、一人の将軍に「後宮・三千人の美女」が仕えたといわれる大奥。そこに生きた大奥女中たちの哀しい運命、歪められた性、あるいは野心と陰謀などを生々しく描いた絢爛たる異色大作。キャストは佐久間良子を・・・