生まれついてのみなし児の境遇から親を恨み、刺青の異名をとった町火消し・野狐三次の恋と義侠と男意地の渡世を描き、胸のすく啖呵と喧嘩、美しい人情の涙など仁侠時代劇の迫力と妙味をつくす傑作篇。
武士の意地で若輩の藩士を斬って国表を離れた男が、求められるままに仇討の刃をうけようとしながら、女の恋の炎に負けて苦悶、遂には発狂して無残な最期を遂げる迄を描く。
持参金つきの婿入りを嫌って家出した旗本の次男坊が、不気味な謎に包まれた怪事件に巻き込まれ、最後に権力の影に潜む悪事の数々を暴いて正義の剣を振う大友柳太朗の颯爽剣の舞。