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太陽とバラ

1956(昭和31年)/11/14公開 85分    
配給:松竹 製作:松竹株式会社

先頃来話題を賑わしている“太陽映画”に想を得て木下恵介が発表する問題篇。「夕やけ雲」についで木下恵介が脚本・監督にあたり、楠田浩之が撮影を担当する。主な出演者は中村賀津雄、有田紀子、田中晋二、石浜朗、久我美子、杉田弘子、鈴木久弓、千羽つる子、佐藤芳秀、その他三宅邦子、北竜二、竜岡晋、須賀不二夫、桜むつ子など。

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ストーリー

八月も終わりの湘南海岸。秋山清は与太者仲間山中次郎や辻長七と、連日、盗み、タカリ、喧嘩と荒んだ青春の日を送る。清の父親が戦後間もなく、買い出しで事故死した後、母親は不良の清に手をやきながら内職で細々と生計を立て、夜間高校に通う清純な妹薫や、幼ない篝共々、厳しい現実と闘っていた。だが清は、遂には警察に捕まる始末。母親の強い意見から、清はやがて母が家政婦を勤める別荘の長谷夫妻の尽力で、その工場に働くことになる。長谷の長男正比呂は、ふとした折薫の美しさに惹かれ彼女を追い廻す一方、清を自分らの太陽グループに引き入れる。清は母の心配もよそに、工場を休み給料前借で遊び暮らす有様。すべてに理性を失ってきた清は、太陽娘の洋子と過ごして戻った時、母から亡父の仏前で反省をうながされても捨ゼリフを残して飛び出す。偶々、正比呂の指図で喧嘩した清は彼の家に伴われ、家庭に戻ると豹変する彼に呆れるが、自分と違い何不自由ない生活ぶりに、次第に反発を感じ出す。翌朝正比呂の両親が清に会いたいと言って来る。清の母の手紙を前に優しく話す夫妻。正比呂のため身を誤った姉敬子も清には親切であった。清が去った後、敬子は今迄の事をすべて母親に語り、二人で正比呂の後を追う。一方、別荘へ向う清は、途中会った母の言葉に耳も貸さず、そのままダイスに耽る正比呂らの許へ。

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受賞歴

世界映画祭ハリウッド外人記者協会ゴールデン・グローブ外画賞:毎日映画コンクール女優助演賞(沢村貞子):ブルーリボン賞助演女優賞(久我美子)

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