1969(昭和44年)/8/9公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
野村芳太郎が脚本・監督を担当した喜劇。撮影は川又昂が担当している。
板前の萩村金一と坂下二郎は、二郎の資金で共同経営の小料理屋を開くことにした。ところが、人の良い二郎は相手に足許を見られ、店を買いそこない、資金を増やそうとした金一は、競輪で半分近くすってしまった。二郎に追求され、二人は、とっくみ合いの大喧嘩。二郎は同じアパートに住む清子に慰められ、励まされて大感激。一方、かねてから金一に惚れていた料亭の女将みどりは「私と一緒になってくれれば、金は出してあげる」と言うが、金一は「江戸っ子だ!そんな金受けとれるか」と啖呵を切ったが、二郎は「私は田舎者ですから」とちゃっかり受け取る始末。ところが二人が帰ってくると、アパートでは立退き騒ぎが起こっていた。しかし、大家の息子順吉が重要な情報を握って住人側についた。順吉は清子を愛しており、清子のためにしたのだった。二郎も、秘かに清子を愛していた金一もグッと涙をのんだ。やがて、情報を手がかりに、二人の活躍で事件は落着した。数日後、二郎の出資による清子と順吉のスナック「ワン・ツー・パンチ」と、金一の母おかねと管理人の娘夏子を共同経営者に加えた小料理屋「金二郎」が開店した。