1970(昭和45年)/1/15公開
配給:松竹 製作:松竹株式会社
山田洋次、小林俊一、宮崎晃が共同執筆したシナリオを森崎東が監督したシリーズ第3作。撮影は高羽哲夫が担当している。
テキ屋渡世で全国を回っていたフーテンの寅こと車寅次郎は、久しぶりに故郷柴又へ帰って来た。すると、寅に見合いの話があるという。叔父夫婦や、妹のさくら、その夫・博らを喜ばせた寅は、翌日、相手に会ってびっくり。相手は、知り合いの駒子という旅館の女中だった。駒子は恋人の為吉と喧嘩して、腹いせに見合いをしたのだった。寅は、為吉を呼んでお説教、即座に二人の結婚式をとりもち、飲めや唄えのドンチャン騒ぎになった。それがもとで、叔父と大喧嘩をやらかし、また柴又を出て行ってしまった。一ヵ月後、寅は湯の山温泉で旅館の番頭になっていた。旅館の女主人・お志津は美しい未亡人で、寅はひそかな想いを寄せたが、またも片想いに終わってしまう。そんなある日、こともあろうに叔父夫婦が慰安旅行で、やって来て、寅のいる旅館に来て、寅と鉢合わせ。二人は、温泉気分もそこそこに帰ってしまった。数日後、志津の弟・信夫が恋人の芸者染奴に逢いに帰ってきた。寅は二人の仲をとりもってやえう。しかし、やがて志津に縁談がまとまって、寅はまたも失恋の憂目に。大晦日の夜、寅は、そっと湯の山を去った・・・。
文部省芸術祭新人賞(森崎東)