1969(昭和44年)/9/20公開 94分 カラー シネマスコープ 映倫番号:16033
配給:東映 製作:東映
日本各地から召集された特殊技能を持つ囚人たちが、特命を帯びて大陸前線の奥深く潜入し、大活躍をするという戦争アクション喜劇。
第二次世界大戦勃発以来四年。日本軍が各地において苦戦するさなか、北支・大同にある酒井師団に一癖も二癖もある極道者たちが召集されてきた。殺人傷害前科十二犯という通称・山甚をはじめ、元エンジニアの通称・機械、運転の達人・ハンドル、サーカス出身のちゃぼ、唐手の達人・沖縄、火薬の使い手・ハッパ、射撃の名人で元陸軍大尉のドブロク、それに水泳の名人・中村の八人であるが、彼らは各地の刑務所から集められた一騎当千の囚人であった。彼らの任務は、秘密書類を携行して五台山に不時着した新型爆弾の権威・望月教授、フォンシュタイン博士の救出と、秘密書類が敵側に渡ることを防止する事が主な目的であるが、五台へは八路と国府の激戦区「対々」付近を通るため、救出作業は危険がともなう難仕事である。「お前達は、本日をもって陸軍二等兵である。貴様達はある特殊任務に当たるが、これが成功した暁には罪を帳消しにしてやる…」部隊長・人見、副官・井上軍曹の言葉に皆は喜んだが、厳しい教練に、流石の男もすっかり音を上げてしまった。何分にも各地より集められた“くせもの”ばかり。事あるごとに部隊長を困らせるが、二日間の特訓を受けた部隊は、敵の待ち伏せする九十里の旅に出発した。炎天下の砂漠に悩まされながら、唐河にたどり着いたのもつかの間、河北きっての強敵である八路軍、朱竜軍の奇襲を受け、山甚たちの必死の攻撃も力及ばず、副官の井上とハンドルが死んだ上に、橋を爆破されてしまった。そして人見隊長が傷つき、部隊は危機に陥る。山甚は白旗を揚げて降伏を装い、泳ぎの名人・中村の活躍により命からがらその場を脱出する。五台山麓に近づいた部隊は、四風の戦場から大同に向かう途中、敵の攻撃で道に迷った従軍看護婦の西沢信子、田島秋代に出会い、同行することになった。何分にも欲求不満の男達ばかり、すっかり喜んだ山甚たちは、その夜実行に移そうと女に近寄るが、隊長に知られ失敗。女たちから要注意人物のレッテルを貼られてしまった。だが、沖縄とハッパが秋代を襲い、凌辱された秋代が自殺するという事態を引き起こしてしまった。そうする内にも目的地に到着した一行は、ついに捜し求めた機体を発見する。機体の中に二人の姿がなかったが、重傷を負った吉村少佐の言葉から八路軍ゲリラ隊に連れ去られたことを知り、山全体が巨大なトーチカになっている敵陣を発見する…。