1969(昭和44年)/11/28公開 105分 カラー シネマスコープ 映倫番号:16124
配給:東映 製作:東映
高倉健主演でファンを湧かせた東映任侠路線「昭和残侠伝」シリーズ第6作。第1作からの池部良とのコンビは変わらないが、監督は佐伯清、マキノ雅弘を経て、本作は山下耕作にバトンタッチしている。片岡千恵蔵や小山明子の出演により、登場人物や場面転換などのお膳立てもますます華やかになった一篇。
刑務所を出た花田秀次郎は7年ぶりに生まれ故郷の浅草に帰ってきた。時代は大正から昭和に移り、ヤクザの勢力分布も変り昔日の面影はない。そして今の二大勢力は老舗の皆川一家と新興の東雲一家で、玉の井遊廓の縄張りをめぐって対立していた。彼は義兄弟の風間重吉が代貸をしている東雲一家にワラジをぬぐが、親分の下河原は政財界のボス山村と結び、皆川一家の縄張りを乗っ取ろうとしていた。そして秀次郎は渡世の義理で、心ならずも昔、世話になった皆川を斬る羽目となる。しかも皆川の後妻になっているのは、かつての恋人だった芸者の雅代だった。傷心の彼は上野剣一家の親分・剣持に皆川一家への助勢を頼み旅に出る。1年後、舞い戻ると、東雲一家の皆川一家への仕打ちは目に余り、剣一家まで全員が斬り殺されている。そこで下河原を斬るべく立ち上がるが、そのためには今は敵となった風間と白刃を交えることになった…。
「昭和残侠伝」シリーズ(9)