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戦後秘話 宝石略奪

Postwar Secrets

1970(昭和45年)/6/4公開 100分 カラー シネマスコープ 映倫番号:16325 
配給:東映 製作:東映

50億円のグレートモンゴリヤ(大蒙古)と呼ばれるダイヤモンドをめぐり、色と欲に取り憑かれた人間模様を、日本、香港、マカオを舞台に大スケールで描く、スリルとサスペンスに満ちた超アクション大作。出演は菅原文太を中心に、若山富三郎、丹波哲郎、片岡千恵蔵といった豪華な顔ぶれ。監督は中島貞夫。

戦後秘話 宝石略奪
(C)東映

ストーリー

終戦の直前、日本政府は突如として、軍需用保有物資々材の緊急処分命令を発した。国民が飢餓と物質不足に悩みながらも本土決戦にと貯えていた莫大な物資々材が、この一片の命令により軍需会社幹部、軍人政治家、官吏等の手により、アッという間に処分されて消えていった。そして、この時から50億のダイヤ“大蒙古“をめぐって、金と欲にとりつかれた人間のみにくい争いが起った。戦後まもなく東京に復員して来たばかりの青年山田慎一はたった一人の妹絹子を採し求め街から街を転々と歩いた。そして、やっと探しあてた絹子は、売春婦になりさがり梅毒にかかって瀕死の状態となっていた。そんな妹に再会した山田は、売春婦という職を恨み憎んだ。妹の二の舞をさせまいとし、売春婦達を救う道は唯一つ大金を得ることだと固い決意をするのだった。或る日、倉庫から綿布を盗み出しその綿布をめぐって三国人と争う闇屋の大原を助けたことか縁で大原の相棒となった山田はしばらくの間、大原の二号で小料理屋松の家を仕切る松子の所に厄介になった。松子の娘静子は山田と知り合うようになり次第に心を引かれていくのだ。その頃、大原は政界の黒幕岡村に政治献金を流して、政界に喰い入り逐には製鋼会社の社長に収った。岡村は、英人ジャクソンが盗み出した″大蒙古″を手に入れこれを金にかえ彼の理想とする大アジア主義の為に使おうと大原の紹介で知った山田に”大蒙古“を詫し、シンガポールの宋に届けることを頼んだ。勿論、山田には”大蒙古“がダイヤであるということは知らされなかった。そしてシンガポー=ルに向った山田だったが日本ではこのことがCIDに察知され、岡村は逮捕された。役目も無事すました山田が日本に帰って来た時は、岡村は重病の身であり、間もなく息を引きとってしまった。岡村のなきあと”大蒙古“の存在を知った岡村の秘書中村、大原、保守党代議士の関そして元海軍特務機関貝の黒木等は、宋の手から”大蒙古“を引き上げる為に再び山田をシンガポールに送ろうとしていた。大原のロから”大蒙古“がダイヤであることと、このダイヤの使途を知った山田は再びシンガポールに向い、宋からそれを受けとったものシンガポールで黒木一味に追われる破目になり、貧民街に逃げ込みそこで売春婦に助けられた。だが、日本人に親、兄弟を殺され復讐に燃える売春婦の為にヤクを打たれ中毒患者となってしまった。一方日本では、山田の持ちかえる”大蒙古“をめぐって、関、大原、黒木、森等が独占を計ってみにくい争いが起っていた。その為に、ニセの黒木が殺され又、大原は関、森の陰謀にかかり警察へ引っぱられていった。更に関は、山田がシンガポールで死んだと静子をだましてごめにするのだった。黒木からこれら一連のいききを聞いた山田は、黒木と手を握って帰国することになったが、山田は”大蒙古“を誰の手にも渡さないと決意していた。黒木を裏切った山田は、黒木等の配下に襲われ傷を負いながら岡村の友人であった道斎のもとに行く途中、遂転を誤り彼はこの世の果てに激突″死をとげた。この瞬間から”大蒙古“の行方は消えていった。

戦後秘話 宝石略奪
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