1973(昭和48年)/7/4公開 94分 カラー シネマスコープ 映倫番号:17598
配給:東映 製作:東映
本作は、昭和21~25年の銀座を舞台に暴力団の拡張戦争を描いた実録篇で、戦後の混乱と復興の中、生きんがために自然発生的に生まれた暴力グループの興亡をリアルにとらえたフィルム・ノワール(暗黒映画)の傑作である。
出演者は、主演の安藤昇を中心に、渡瀬恒彦、梅宮辰夫、室田日出男、葉山良二、待田京介といった個性の強い俳優たちが臨場感を盛り上げている。監督は佐藤純彌。
昭和21年、終戦直後の焼野原と化した銀座。すさんだ生活の中で知り合った、池谷三郎、樋口勝、岩下敬之、宇佐美義一の四人は、いつの間にか仲間となり、銀座を我が手にするため暴れ回り始める。ある日、ビアホールで一団の愚連隊が騒いでいる処に四人が入ってきた。彼等は愚連隊を事務所に呼び出し、池谷はその頭目と見えた男の顔面を叩き割った。だが、愚連隊たちは銀座で最大の勢力を誇る暴力団山根兄弟の子分だった。その夜、四人の前に山根とその一党が現れる。まともに争えば多勢に無勢で勝ち目はない。ボスの山根さえ叩き潰せば、頭を失ったチンピラたちはどうにでもなる。そして鉄砲玉に兵隊帰りの度会を使って、山根殺害は成功する。四人は徐々に配下を増やし、銀座を制圧していく。このグループがやがて《私設銀座警察》と呼ばれる恐るべき組織に発展していくのだ。