1975(昭和50年)/2/15公開 94分 カラー シネマスコープ 映倫番号:18262
配給:東映 製作:東映
仁義に背を向け、組織に牙をむく野獣一匹狼。殺しで刻んだ鮮血の墓標。“大笑い三十年の馬鹿騒ぎ”の辞世と“仁義”の二文字を刻んだ自らの墓を建て、自らの命を絶った。戦後の混乱期、暴力と抗争に明け暮れる新宿周辺を舞台に、強烈に生き、そして散った石川力夫の半生記を鬼才・深作欣二監督と好漢・渡哲也の初顔合わせで描いた実録アクションの傑作。鮮烈な映像で暴力を追求する衝撃のハード巨編!
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敗戦から一年、復興の気配を見せ始めていた東京・新宿には、駅を中心にしてテキヤ系の四つの組織が縄張りを分け合っていた。石川力夫の所属する河田組は組長の河田修造が若い頃から経営の才に長けていたためどんどんと勢力を伸ばし、今では組合員三百名を数えて野津組に次ぐ勢力を誇っていた。兄弟分の今井幸三郎、杉浦、田村らを伴った石川は、中野の愚連隊“山東会”の賭場を襲い金を奪う。石川は山東会の追っ手から身を隠した家で留守番をしていた娘・地恵子を衝動的に犯す。この事件を契機に昭和21年、中野抗争と云われる山東会と石川たちとの抗争が起こり、石川らが山東会を壊滅させると同時期に今井組が誕生した。粗野で凶暴、身内にまで牙をむく石川に手を焼いた河田は、縄張りを荒らす池袋親和会の青木政次を消すよう石川に示唆する。石川は青木の情婦を強引に犯すや、助けに来た青木をめった突きにした。