1975(昭和50年)/4/5公開 86分 カラー シネマスコープ 映倫番号:18301
配給:東映 製作:東映
SF作家平井和正原作「アダルトウルフガイシリーズ」の“狼は泣かず”を映画化。
アクションスター千葉真一が初めて取り組んだSF異色作品。
フリーライターの犬神明は犬神衆と呼ばれた狼族唯一の末裔で、満月の日には超能力が宿るのだった。ある日、明は一人の青年の怪死事件を目撃、そして場末のキャバレーで緒方ミキという女を知る。ミキは人気歌手として活躍していたが、政界の大物、福中義行の息子・純一との結婚話がもつれて以来、転落の一途を辿っていたのであった。それから数日後、明は芸能プロ社長・真鍋と福中との関係、それと怪死した青年のどれもがミキに関係していたことを知る。ミキの婚約ぶちこわしは真鍋の仕業だったのだ。ただ、青年の死の間際に見た「幻の虎」が、一体何であるのかが明にはわからなかった。
明の超能力を利用しようと内閣情報部の女性が接近するが、断った明は生体実験の末、バラバラにされてしまう。満月の日に超能力で元通りに戻った明だったが、その間に真鍋や福中親子は次々と怪死をとげていた。超能力を宿した明は、これはミキの怨念が「幻の虎」となって引き起こした事件だと知る。すべてが判明し、明は人間社会と縁切るため故郷・犬神へと足を向けたるが、ミキの怨念「幻の虎」を利用する組織が彼を追っていた…。