1983(昭和58年)/12/24公開 97分 カラー ビスタ 映倫番号:111218
配給:東映セントラルフィルム 製作:スティック・インターナショナル / 若松プロダクション
官能文学の代表作である耽美派の文豪・谷崎潤一郎の原作「鍵」の三度目の映画化作品。成熟しきった人妻・郁子を演じる松尾嘉代とその夫・剣持役の岡田真澄の息を飲む凄絶で大胆な情交場面は迫力十分。
配給受託作品
滅びに向かう肉体とはうらはらに、歪み、ますます肥大化していく性への渇望に苦悩する初老の大学教授・剣持。そんな夫を嫌悪しながらも成熟しきった肉体の疼きに耐えかねて官能の淵に堕ちていく妻・郁子。“嫉妬”というマゾ的な快感によって男を蘇らせようとする夫は、娘・敏子の許婚者・木村を郁子に近付ける。そして、夫の意図を知りながら貞淑な女を装う妻。ドロドロとした妖しい男と女の世界が繰り広げられる。夫婦の営みにルールはなく、存在するのは、夫が死ぬまで男であり、妻は死ぬまで女であるということだけである...。