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流れ板七人

Seven Iron Cooks

1997(平成9年)/1/15公開 114分 カラー ビスタ 映倫番号:114916 
配給:東映 製作:東映

包丁一本、自慢の腕で鎬を削る板前の「男の世界」を縦軸に、陰で料理人を支え、ある時は素直に恋心をぶつける「女の情感」を横軸に描かれる、一本筋の通った滋味溢れる人間ドラマ。知られざる板場の奥に踏み込み、本格的な料理人の世界を描いたエンターテイメント作品。
主役の“流れ板”竜二を演じるのは松方弘樹。芸能界一の料理の達人として知られる梅宮辰夫が親方役で出演している。

流れ板七人
(C)東映

ストーリー

梨堂竜二は元・流れ板の料理人で、現在は妻の真澄と岡山の港町で小さな料理屋を営んでいる。ある日、竜二の元に東京の老舗料亭「閑日楼」の花板で、彼のかつての師でもある精蔵からの手紙が舞い込む。かつての親方の窮地を救うべく竜二は上京するが、調理師紹介所「稲宋」の女主人・稲村きぬから、精蔵の死を聞かされ、呆然とする。
精蔵の相談とは、病の自分に代わって閑日楼の花板を竜二に任せ、手塩にかけて育ててきた板前・渡を鍛えて欲しいというものだった。閑日楼は関西を代表する料亭「ほこ多」の経営者で、同時に関西一の板前でもある鉾田に買収されようとしており、この難局を乗り切るため竜二に白羽の矢を立てたのだった。精蔵の供養のために作り上げた竜二の料理はきぬ、渡はおろか、きぬの娘・花絵、稲宋に所属する板前・敬三、以前竜二の下で修行をした鉄也までもを唸らせる。竜二に感化された敬三は、自分も流れ板になると言いだし、元閑日楼の仲居・牧子を困らせる。竜二は稲宗の面々に強い印象を残しながら、東京を去っていくのだった。
きぬはある決意を胸に秘め、岡山の竜二を訪ねる。既に買収された閑日楼に負けぬ料亭を作り、竜二を花板として迎えるためだ。きぬの誘いを受け入れるべきか、迷う竜二だが、「みんなが最高に喜んで幸せになるような、そんな料理を作って欲しい」と涙ながらに訴える妻・真澄の深い想いに打たれ、稲宗のために包丁を取ることを決意する。
きぬは著名な食通・浦部を仲介として、鉾田に竜二との料理対決を提案する。但し、鉾田が勝った場合、きぬは稲宗の看板を下ろし料亭・ほこ多の女将になり、竜二が勝利した場合、その暖簾は再び「閑日楼」に戻り、板場は従来通り稲宗が請け負うという条件付きで…。
竜二は燃える。かつての師・精蔵への恩返しのため、きぬを窮地から救うため。渡は勝利を誓う。「閑日楼」の暖簾を取り戻すため、そして自分に想いを寄せる花絵のため。敬三は牧子の熱い想いを受け、鉄也は恩義ある竜二のために渾身の力で立ち向かう。ここに七人は固い絆で結ばれた。鉾田に勝つために。
そして、いよいよ料理対決の火蓋が切って落とされた!

流れ板七人
(C)東映
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