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風にそよぐ葦

1951(昭和26年)/1/19公開 102分 モノクロ スタンダード 映倫番号:344 
配給:東京映画 製作:東横映画

風にそよぐ葦
(C)東映

ストーリー

日本が開戦の悪夢に取り付かれていた昭和十六年。雑誌「新評論」社長の葦沢悠平の長男で、弁護士の泰介の元に召集令状が届いた。その時まだ新婚数ヶ月であった妻の榕子は、身体も弱く戦争忌避を望んでいる夫を救おうと、堀内退役中将に召集免除を願い出た。だが逆に、学生時代の左翼運動に身を投じていた過去を知られ、堀内中将から危険思想の持ち主として憲兵隊本部に報告が届いてしまう。そして一兵卒として入隊した泰介の、辛い軍隊生活が始まった。その辛さを、新聞記者上がりの宇留木二等兵が常に慰め励ましてくれた。その年の冬に日米は開戦。軍の士気はいよいよ高まり、より激しい訓練が行われていく。ある夜間演習の際、泰介は剣鞘をなくしてしまう。そのことを責めた広瀬軍曹から蹴られ、営倉に入れられたのがもとで、泰介は肋膜になり死んでしまった。榕子は葦沢家から実家の児玉医院に戻り、陸軍病院の薬局室に勤めた。そこで大腿部盲管銃創の患者と知り合った。彼は男性的な力強さで彼女に求愛していく。その頃、戦地から帰還した宇留木が榕子の元を訪れた。彼もまた、この美しく孤独な未亡人に心惹かれていく。だが脚の悪い曹長の求愛は日毎に露骨になっていった。実は彼こそが亡夫泰介の仇、広瀬軍曹であったことを知る。榕子は復讐を心に誓う…。

風にそよぐ葦
(C)東映
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