1952(昭和27年)/8/26公開 87分 モノクロ スタンダード 映倫番号:734
配給:東映 製作:東映
現代社会の死角とも云える大都会のどん底に深くメスを当て、そこに泥まみれの生活を支配する運命と暴力を描く名作。
大阪、歓楽街の片隅にある日の出横丁には、浮浪者や空き巣、万引き、刑務所上がりなど、一癖も二癖もありそうな日陰者が集まっていた。アイマイ宿「ことぶき屋」の孝子は養父の山田によってポン引きを強いられ、しかもストリップ小屋の支配人富坂が孝子を口説き落とそうとしていた。孝子は母のせつと盲目の妹静子、そして山田に追い出された実父の助蔵を庇い、明日を考える余裕などどこにもない毎日を過ごしていた。ことぶき屋には様々な人が現れては消えていく。そんな中、高見と木島という犯罪者もことぶき屋にやってきた。孝子は高見に恋心を抱き、高見が向かおうとしていた四国の牧場についていきたいと願うようになった。ようやくせつたちを口説いて四国に行くことを決めたのだが、その夜、山田は警察に密告し、高見と木島は捕まってしまう。絶望の淵に建たされた孝子に、追い討ちをかけるように次々と騒ぎが起こる…。